離婚届を渡された契約妻ですが、罪を抱えたエリート外科医の愛が重すぎます
名前を呼ぶ声が怒気をはらむ。これ以上は、契約結婚である二人の間のラインを明確に逸脱する行為だ。そんな彼からの警告をはっきりと感じ取りながらも、遥は懸命に首を横に振った。
真裕が大きく息を吐く。
「……いい加減にしろ」
言うが早いか、真裕は力強く自身の腕を引き、遥の手を強引に振りほどこうとする。
遥は引きずられるような形になりながらも負けじと彼の腕に両腕を巻き付け、全体重をかけてしがみついた。
「っ……!」
そんな声にならない悲鳴を上げたのは、果たしてどちらだったのか。
バランスを崩した真裕がベッドのへりに片膝をつき、その大きな身体が遥の上に覆いかぶさるようにして倒れ込む。
反射的に目蓋を閉じていた遥は、はあ、という呼吸音とともに、熱く湿った空気が頬に触れるのを感じ、驚いて目を見開いた。
鼻と鼻が触れそうな距離に、真裕の整った相貌があった。かつてないほど近くで感じる好きな人の存在に、遥の胸は急速に高鳴る。
だがその熱は、彼の目を見た瞬間にさあっと冷めた。
間近に迫った真裕の瞳が鋭く光る。
「……ふざけてるのか?」
真裕が大きく息を吐く。
「……いい加減にしろ」
言うが早いか、真裕は力強く自身の腕を引き、遥の手を強引に振りほどこうとする。
遥は引きずられるような形になりながらも負けじと彼の腕に両腕を巻き付け、全体重をかけてしがみついた。
「っ……!」
そんな声にならない悲鳴を上げたのは、果たしてどちらだったのか。
バランスを崩した真裕がベッドのへりに片膝をつき、その大きな身体が遥の上に覆いかぶさるようにして倒れ込む。
反射的に目蓋を閉じていた遥は、はあ、という呼吸音とともに、熱く湿った空気が頬に触れるのを感じ、驚いて目を見開いた。
鼻と鼻が触れそうな距離に、真裕の整った相貌があった。かつてないほど近くで感じる好きな人の存在に、遥の胸は急速に高鳴る。
だがその熱は、彼の目を見た瞬間にさあっと冷めた。
間近に迫った真裕の瞳が鋭く光る。
「……ふざけてるのか?」