離婚届を渡された契約妻ですが、罪を抱えたエリート外科医の愛が重すぎます
 ――こうまでしないと、私の隣には誰もいてくれないんだ。

 突如そんな孤独感が押し寄せて、胸の痛みが増す。

 頬を熱いものが伝い、唇に触れて、塩の味が口内に広がった。

 真裕はこちらに背を向けたまましばらく動かなかった。

 遥はまるで断罪を待つ罪人のような心持ちでただ彼の言葉を待った。

 その間も涙は流れ続け、こらえきれずに喉がひくっと鳴る。

 それに反応するように真裕は肩をびくりと揺らし、やがて振り返った。

 その顔はひどい渋面で、苛立ちと、困惑と、それ以外のなにかが押し込められたような複雑な表情をしていた。
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