恋するなら、君とだけ。
ふぅ…家に着いた。

ド、ドキドキしたっ…。

たぶんわたしの顔はいま真っ赤だろう。

「ここでいいか。」

「…」

ドキドキしすぎて、一宮くんに目を向けられなかった。

「じゃあな。気をつけて帰れよ」

「…」

ぽんっと頭を撫でられた。

ドキッとした。

ーこのままでいいの?

ふと深雪ちゃんの声が思い浮かんだ。

「まっ…待って、ください!」

鍵を開けようとする一宮くんを止めた。

はっ…わたし、何やってんだろ…。

「ん?どうした?」

「やっ、あの…。」

ふうーっと深呼吸した。

「わ、わたし!一宮くんのことが好き、なんです!

いっ、ちゃった…。

おそるおそると一宮くんの顔を見てみる。

「は…?」

めちゃくちゃ驚いていた。

あはは…そりゃそうだよね。

「桃香。」

な、名前っ…呼ばれたっ…。

「へ?」

ドンっと手を壁にうった一宮くん。

ま、まさか、これ…。

いわゆる、壁ドンというやつですか…?

「今日は早く寝ろ。疲れてるだろ」

どんどん顔を近づけられて…。

5センチ、4センチ、3センチ、2センチ、1センチ…。

もう距離がなくなっていた。

「んっ…!」

わたしの初めてのファーストキスは、とろけるぐらい甘かった。




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