星空の下で君とまた____。

君は誰?

「……ここ、どこ」

その一言で、思考が少しだけ止まる。

____え?

「ここ、って……」

喉が引っかかるみたいに、声が出しにくい。

「私の、家の……ベランダ、だけど……」

言ってから、はっとする。


なんで普通に答えてるの、私!!!


不審者だよ? どう考えても。

でも、目の前の男の子は、困ったように小さく首を傾げた。

「ベランダ……」

その言葉を、確かめるみたいに繰り返す。

「……そっか」

それだけ言って、また黙り込む。

____え、終わり?

変な人。

いや、変とかそういう問題じゃなくて。


「……あの」

気づけば、言葉を続けていた。

「水野、汐音……です」

____なんで名乗ってるの、私。

言ってから、少しだけ後悔する。

男の子は、ゆっくりと瞬きをした。

眠たそうな目のまま、こちらを見る。

そして、少しだけ間を置いて——

彼はゆっくりと頷いた。

「しおん」


名前をなぞるみたいに、静かに繰り返す。

それだけなのに、

なぜか少しだけ、胸がざわついた。


「えっと、あなたは___???」



彼はゆっくりと息を吸い込んで、口を開いた。

「はじめまして。僕は星の子」

その言葉は、ひどく軽くて、現実味がなかった。

「君の幸せを叶えに来たよ」

__意味が、わからない。

「……は?」

思わず、間の抜けた声が出る。

星の子?
願いを叶える?

____何を言ってるの、この人。

「……名前は?」

気づけば、そう聞いていた。

男の子は、少しだけ考えるように目を伏せて、

「……れんと......いや、蓮緒って呼んで!」

「れお、くん......」
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