隠れドS系御曹司は一目惚れで結ばれた彼女を溺愛して逃さない
 髪型一つでこうも印象が違うものなのか。

 綺麗だ。

 羽琉矢は息をするのも忘れ、しばし言葉を失った。

 まじまじと見られて結愛の顔がほんのり朱に染まる。

 しかも、驚いたようなポカンとしたような羽琉矢の表情は初めて会った時みたいで、ドキドキと胸が高鳴った。

「羽琉矢さん。あんまり見ないで」

 恥じらう結愛の表情に、

「すごく綺麗だから見惚れていた」

 羽琉矢はストレートな賛辞を送った。

 次に言葉を失ったのは結愛の方だった。

 かぁと全身に血が駆け巡る。火照った顔を隠すように両手で頬を押さえた。
 褒められることは嬉しいことではあるけれど、綺麗だなんて……

「……それはちょっと、言い過ぎです」

 恥じらい顔の結愛に羽琉矢はそう? とちょっと片眉をあげただけで、髪を一房手に取った。緩やかにカーブを描く髪を珍しそうにじっと見つめる。

「……」

 予想外の行動に結愛は固まった。
 羽琉矢に髪を取られて見られてどぎまぎするのは、特別な感情があるからだろうか。

「ウェーブはかけたの? それとも」

「天然……なんです」

「へえ、こんなに綺麗だったらいいね」

 生まれつきの波打つ髪は手入れもしやすそうで、手間もいらなさそうに見える。何よりも結愛によく似合っていた。 

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