エリート社長の密かな純愛〜身籠り初夜から始まる極上な甘い罠〜
それだけじゃなく、彼はゆっくりと頭を下げて、私のお腹にダイレクトに自分の耳をぴたりと押し当ててきたのだ。
「ひゃっ……!?」
「静かにしろと言ったはずだ。……音が聴こえるか試してる」
「ま、まだ一ヶ月ちょっとですよ!? 聴こえるわけが───」
「うるさい。俺にはトクトク鳴ってるのが分かる」
そう言って、お腹に耳を当てたまま、彗さんがフッと満足そうに口元を緩める。
彼の綺麗な黒髪が私のパジャマの生地に擦れて、耳元で聞こえる彗さんの低い呼吸音が、私の体温を急上昇させていく。
(自分の血が通った赤ちゃんが気になるから、こんなことするんだよね。でも……こんなに近くにいたら、私の心臓の音がうるさいの、バレちゃうよ……)
そんな私の限界寸前のパニックを察したのか、彗さんはお腹から耳を離すと、私の顔をじっと見つめて意地悪く笑った。
「顔、真っ赤だな。───林檎みたいだ」
「りっ、りんご……!?///」
「ああ。……かわいい」
「かっ、かわっ///な、何言って……!!」
意地悪な笑みから一転、フッと優しい笑みを浮かべた彗さんの手が、そっと私の頬に触れた。
親指の腹が、私の頬の熱をそっとなぞる。
その手つきは、まるで壊れやすい宝物に触れるかのように、どこまでも優しくて、じれったい。