エリート社長の密かな純愛〜身籠り初夜から始まる極上な甘い罠〜
「……会社を、辞める?」
遮るように放たれた確信犯的な一言に、思わずぽかんと顔を上げた。
椅子の背もたれに体を預けた社長が、鋭い視線で私を射抜いてくる。
───冷徹で有能、隙の欠片もないいつもの社長の顔。
けれど、その瞳の奥には、見たこともないほど暗く、熱い炎が揺らめいていた。
「……俺が、自分の子と孕ませた女すらも守れないような不甲斐ない男に見えるか?」
「えっ?い、いえ……そ、そんなこと……っ」
「責任なら俺がとる。……だからお前は、大人しく俺の隣にいろ」
「はっ……?」
頭が真っ白になって、言葉が上手く紡げない。
私のささやかな人生設計が、彼の傲慢で、それでいてあまりにも突飛な言葉によって一瞬で粉々に砕かれていく。
……拒絶される覚悟ならできていた。
冷たく突き放されて、ひとりで泣きながらこの部屋を出ていく覚悟なら、何度も何度も練習してきたのに。
混乱する私を前に、社長はフッと不敵に口元を歪めた。
───そして、高級な革張りのデスクの引き出しを迷いなく開けると、信じられないものを堂々と机の上に滑らせてきた。