エリート社長の密かな純愛〜身籠り初夜から始まる極上な甘い罠〜
全神経を指先に集中させ、最後の一滴を注ぎ終えた、その時だった。
手元にあるボトルの豪華なラベルが、ふと目に留まる。
(……嘘、これ、ヴィンテージのウイスキー!?)
この目の前の一本が、自分の給料の何ヶ月分、いや、へたをすれば年収すら超えかねない超高級酒。
(やばい、本当にヤバい……!!)
胃のあたりが引き攣るような恐怖が加わり、ついには呼吸をすることすら完全に忘れていた。
───しかも。
用意されたグラスは、二つ。
すなわち、この喉を焼くような超高級・高アルコール酒を、私も一緒に飲まなければならないということ。
(嘘でしょ、これ飲んだら一発で正気を失う……! 社長の前で醜態を晒したら、それこそ物理的に社会から消される……!!)
「あ、あの、冴島社長……?」
「ん?」
脳内で絶望の悲鳴を上げる私を、社長はすべて見透かしたような目で、どこか面白そうに眺めている。
その楽しげな笑みが、「さあ、どうする?」と私を追い詰めてくるようだった。
「た、大変申し上げにくいのですが……わ、私アルコールが苦手でして……」
「──────」