これは、診察だ。
Episode10★白衣を脱いだ夜の診察室
そして迎えた、休日。
病院の白衣を脱ぎ捨てた蓮は、黒のシンプルなシャツにジャケットという私服姿で、待ち合わせの場所に立っていた。
普段の厳しい医師の顔とは違う、大人の男性の魅力に、葵は再び一瞬で心臓を撃ち抜かれる。
「……似合ってるか?」
少し照れくさそうに微笑む蓮に、葵はブンブンと勢いよく首を縦に振った。
「とっても、かっこいいです……!」
その日は、水族館から静かなカフェへと巡り、二人だけの穏やかな時間を過ごした。
患者を救うときに見せる真剣な顔とも、病棟で見せるドSな顔とも違う、葵だけに向けられる優しく柔らかな笑顔。
蓮の隣を歩くたび、あの高校時代のロビーで胸を撃ち抜かれた瞬間からずっと、この人のために看護師になると走り続けてよかったと、心の底から実感した。
夜遅く。デートの帰り道、二人は葵の部屋へと向かっていた。
部屋の鍵を開け、電気をつけようとした葵の背後から、蓮がふっと回り込むように抱きしめる。
「っ……先生?」
「外では散々我慢した。……今日は、もう離さない」
低い声で耳元に囁かれ、葵はたまらず振り返り、蓮の胸に顔をうずめた。
「私……本当に夢みたいです。あの日、あの病院で先生に一目惚れして……そこから一生懸命頑張って、本当に良かったです」
葵の髪を優しく撫でながら、蓮は愛おしそうに微笑んだ。
「あの日、お前が俺を見つめていた時から、実は俺もお前に惹かれていたのかもしれないな。……頑固で、泣き虫で、誰よりも命に真っ直ぐな、俺のたった一人の看護師」
「先生……好きです」
「知ってる。……ほら、こっちを向け」
促されるまま顔を上げると、蓮の優しい瞳がまっすぐに葵をとらえた。
重なり合う唇は、あの夜の「診察」よりもずっと甘く、そして温かい。
「これからも、俺の隣で患者を救え。そして、俺のことも一生、お前が救い続けろよ」
「はいっ……!」
ドSでクールなエリート医師と、一途で不器用な新人看護師。
白衣の裏側に隠された二人の恋は、これからもずっと、お互いの手をしっかりと握り合いながら、最高に温かい未来へと続いていく――。
病院の白衣を脱ぎ捨てた蓮は、黒のシンプルなシャツにジャケットという私服姿で、待ち合わせの場所に立っていた。
普段の厳しい医師の顔とは違う、大人の男性の魅力に、葵は再び一瞬で心臓を撃ち抜かれる。
「……似合ってるか?」
少し照れくさそうに微笑む蓮に、葵はブンブンと勢いよく首を縦に振った。
「とっても、かっこいいです……!」
その日は、水族館から静かなカフェへと巡り、二人だけの穏やかな時間を過ごした。
患者を救うときに見せる真剣な顔とも、病棟で見せるドSな顔とも違う、葵だけに向けられる優しく柔らかな笑顔。
蓮の隣を歩くたび、あの高校時代のロビーで胸を撃ち抜かれた瞬間からずっと、この人のために看護師になると走り続けてよかったと、心の底から実感した。
夜遅く。デートの帰り道、二人は葵の部屋へと向かっていた。
部屋の鍵を開け、電気をつけようとした葵の背後から、蓮がふっと回り込むように抱きしめる。
「っ……先生?」
「外では散々我慢した。……今日は、もう離さない」
低い声で耳元に囁かれ、葵はたまらず振り返り、蓮の胸に顔をうずめた。
「私……本当に夢みたいです。あの日、あの病院で先生に一目惚れして……そこから一生懸命頑張って、本当に良かったです」
葵の髪を優しく撫でながら、蓮は愛おしそうに微笑んだ。
「あの日、お前が俺を見つめていた時から、実は俺もお前に惹かれていたのかもしれないな。……頑固で、泣き虫で、誰よりも命に真っ直ぐな、俺のたった一人の看護師」
「先生……好きです」
「知ってる。……ほら、こっちを向け」
促されるまま顔を上げると、蓮の優しい瞳がまっすぐに葵をとらえた。
重なり合う唇は、あの夜の「診察」よりもずっと甘く、そして温かい。
「これからも、俺の隣で患者を救え。そして、俺のことも一生、お前が救い続けろよ」
「はいっ……!」
ドSでクールなエリート医師と、一途で不器用な新人看護師。
白衣の裏側に隠された二人の恋は、これからもずっと、お互いの手をしっかりと握り合いながら、最高に温かい未来へと続いていく――。


