左は陽くん、右は蓮くん。

1.いつもの三人

「今日から、高校生だね」
私は二人に視線を送ると歩き始めた。
二人は、私の幼馴染だ。
陽は大股で蓮に近付くと、肩に手を回す。
そして、私を見て頬を緩めた。
「莉央ー。新しい制服かなーり似合ってるー」
「……陽は、朝からうるさい」
朝、鏡で見た時は、制服姿の自分がまだ見慣れなくて、少しだけ違和感があった。
蓮に視線を向けて、問い掛けた。
「蓮はどう思う?」
蓮はチラッとこっちを見る。
「……似合ってる」
「……ありがとう」
頬を赤らめて、そのまま歩く。
高校の校門前の一本道には、等間隔に桜の木が並んでいる。
その道に足を一歩踏み入れると、桜が満開に咲き乱れていた。
歩く度に、頭上から桜の花びらがひらひら舞いながら落ちてくる。
「……凄い綺麗」
見惚れていると、蓮が宙に手を伸ばす。
その手のひらに桜の花びらが乗った。
「……本当、綺麗」
桜を見ている蓮の顔を覗き込んだ陽が、口角を持ち上げる。
「この光景、写真に残したーい?」
「……撮りたい」
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