左は陽くん、右は蓮くん。
「……無理する必要ない」
私の手を握ったのは、蓮。
その事実に、ほっと溜め息を漏らした。
何より、自分がああいう場を楽しめないから——。
夜の遊園地を、二人ゆっくりした歩幅で歩く。
似たような空気感が楽だ。
空は暗いのに、遊園地内はカラフルな光を放っていた。
「……蓮。ありがとう」
「……うん」
「……踊るのは無理だけど、パレードは楽しかったな」
「……じゃあ、見に行く?」
「……うん」
再度、蓮に手を引かれてパレードの列に戻る。
パレードの周りは人混みが凄い。
「……離れないように」
それだけ言うと、蓮の手にぎゅっと力が込められた。
手のひらが熱を帯びる。
さっきとは違う、コスプレの人達がリズムに合わせてダンスしている。
パレードを見たかったはずなのに、集中出来ないのは何故だろう。
ちらりと横にいる蓮に視線を向けた。
いつもと変わらない——。
当たり前なのに、それがもどかしく思えてしまう。
ふと、蓮がこちらに視線を向けた。
時間がぴたりと停止する。
蓮の唇がゆっくり開く。
「……お化け屋敷怖かった?」
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