左は陽くん、右は蓮くん。
本棚にアルバムが見えて、ソファーから立ち上がる。
「小さい時のアルバムだよ〜」
「……莉央って、陽と仲良いよね」
「幼馴染だから、普通じゃない?」
「……そう」
ソファーに戻るとアルバムを広げる。
小さな時の陽、蓮。そして私。
「懐かしい〜」
「……そうだね」
「蓮は小さい時から、クールだよね!」
横にいる蓮も、写真の中の蓮も表情が読めない。
「……クールていうか」
蓮がそう言った瞬間、階段を上がってくる足音が聞こえた。
「ん?」
「……なんでもない」
ドアが開き、陽が部屋に入ってきた。
手にはトレーが握られていて、麦茶とお菓子が乗っている。
「莉央ーが、昔好きだったお菓子持ってきたよー」
「本当だー!」
それが、テーブルの上に置かれた。
「ゆっくりしてー」
「陽!!」
「んーー?」
「アルバム見てたよ!」
陽は口角を上げて、笑った。
上から見下ろされているせいだろうか。笑っているだけなのに、妙な余裕を感じてしまう。
「莉央ー。どしたー?」
私は慌てて、陽から目を逸らした。
火照った顔を隠すように、アルバムをめくる。
「三人ともミニサイズで可愛いね!」
蓮もアルバムに視線を落とした。
「……そりゃ、子供だからね」
子供だから——
確かに、写真の中の私達は子供だ。
でも、今はきっと子供と大人の境目。
陽もアルバムに手を伸ばし、懐かしそうな目をする。
「そうだねーっ」
もう、子供ではない。
その事実が、近いうちに私達の関係を変えてしまう気がした。
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