グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公
「そうか。グリフォンは廊下に出しておけばいい」

リーフェスト公は立ち上がったが、ふと、何か気になったようで

「うーーん、お前にしか頼めない。確認を・・」

そう言うと、頭を下げ、頭頂部を指さした。

つむじの所を確認しろというサインだ。

クレルは、思わず吹き出してしまった。

そっと指で髪をすいてから、ポンポンと軽くたたき

「大丈夫です。問題ないです」

「そうか、よかった」

心底、ほっとしたようにリーフェスト公は言った。

「いってらっしゃいませ。お気をつけて」

ニコッと笑って手をふると、リーフェスト公は、戸惑うような表情を一瞬見せたが、肩をすくめて足早に出て行った。

クレルは、真珠の首飾りを確かめるように手で押さえた。

この生活が、いつまで続くのか。

ブラックファイアーに乗って、遠ざかるリーフェスト公の後ろ姿を見て思った。

玄関先で、想いにふけっていると、トーマスが声をかけた。

「お嬢様、おっかさんのひざが悪いので、これから隣町まで行って、薬をもらってきたいのですがよろしいでしょうか?」

「ええ、もちろん。お食事は私が作りますから、心配をしないでくださいね。」

「ありがとうございます。買い出しもするので、俺らは夕方に戻ります」

トーマスは頭を下げると、荷馬車のそばでショールに埋もれて、小さなマトリューシカ人形のような母親のところに、走って行った。
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