グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公

政略結婚と人質

<政略結婚と人質>

1時間ほど走ると、リーフェスト公は馬を止めた。

「少し、休むか」

リーフェスト公は馬から降りて、湧き水に馬を連れて行った。

グリフォンも飛び跳ねるように、ついて行く。

クレルも馬を引きながら

「あの、これから、どこに行くのですか」

リーフェスト公は、迫ってくる山並みを指さした。

「あの山の向こうに、私の非公式の館がある。まずはそこだな」

グリフォンは水をゴクゴク飲んでいる。

クレルも冷たい水で手と顔を洗い、喉をうるおした。

「これで拭け」

リーフェスト公が、ハンカチを差し出してくれた。

「ありがとうございます」

王家の紋章が刺繍されている、絹の高級品だ。

「私は人質なのですか?」

クレルは木の下に座り込んで、くつろいでいるリーフェスト公の前に立った。

「そういう解釈もできる。だが、私もお前の人質になっている。そう、思わないか?」

「・・・?」

クレルはよくわからないというように、小首をかしげた。

「私は王になんてなりたくない。まっぴらごめんだ。
王宮に入るだけで吐き気がするし、頭痛もひどくなる。
そのために、お前を利用させてもらった」

リーフェスト公が、微笑みを浮かべた。

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