グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公
「でも、これはリーフェスト公様が、本当にお好きな方に差し上げるべきでしょう」

クレルは真珠のネックレスをはずして、差し出すと、リーフェスト公は、腕組みをして拒否の態度をとった。

「これはお前が持つべきものだ。
奥方だからな。私も忠誠も誓ったし」

その言葉に、クレルは真珠のネックレスを握りしめた。

リーフェスト公は、相変わらずクレルを見ようともせず、真っすぐ前を向いている。

「では、別の質問だ。クレル、お前は、これからどうしたい?」

クレルは立膝をして、考え込んだ。

「グリフォンと離れるのは・・嫌です」

「神殿で子どもたちに絵や文字を教えたり、貧しい人たちに食事を配ったり・・母がやっていたことをまたやりたいです」

「サンエクレール神官はどうする?」

クレルは、リーフェスト公と同じように連なる山並みを見た。

「神殿の儀式を必要とする人たちもいます。
命名式や、成人式、結婚式など人生の節目に、訪れる人も多いですから」

時折、風が吹いて、クレルのはちみつ色の髪をゆらす。

父は母の髪の色を、黄金の恵みと称賛していた。

クレルは自分の髪の先を、くるりと指にまきつけた。

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