グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公

クレルのイストワール

<クレルのイストワール・その後>

数日後、リーフェスト公は、神殿にクレルを連れて乗り込み、正式な結婚をすることを宣言した。

神官たちは「神官の婚姻関係を認めない」と言い張ったが、リーフェスト公の「戒律なんか変更すればいいではないか」という強い一言で黙り込んだ。

リーフェスト公の思惑の通り、神殿の神官たちも、国王の兄が自ら乗り込んできたことで、混乱は収束した。


領主たちも、神殿と国の指示に従うと宣誓した。

逆らえば、国に対する反逆罪に問われると、リーフェスト公に恫喝(どうかつ)されたからだ。

リーフェスト公は喜々として、神殿改革や領主たちの土地所有権についての談合を行った。

サンエクレール神官の後見人として、暗躍する「影の国王」がお好みのようだ。


ある日の深夜、神殿で小さな結婚式が行われた。

参列者は副校長先生と、執事のハルトさん、メリッサ、アーレン親子も前の席に座っている。

国王の代理としてマリウスも加わった。

リーフェスト公が、式を30分以内に終わらせると言ったので、合唱隊もオルガン奏者もいない簡素なものだ。

「新婦、ご入場です」

後ろの扉が開いて、クレルとグリフォンが進み出る。

スーとミアが、ベールの裾を持っている。

グリフォンの首にも、白いレースのリボンと花輪が飾られている。

見ようによっては、二人と一匹の結婚式のように見えた。

メリッサはひそひそ声で、ハルトさんに

「あのウェディングドレスは、先代のリーフェスト公の奥様が着られたものだよ。
王宮のやつらに頼んで、持ってこさせたんだ」

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