グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公

謎の男と犬との出会い

男は額に手をやり、頭をさげたままで具合が悪そうに見える。

そばにいるオオカミ犬は、警戒モードで、周囲の様子を伺っている。

グエェ・・

男が横向きで、苦し気に身をよじり吐いた。

何回もえづいて・・苦しそうに見えたが、近くには誰もいない。

どうしよう・・あの人、ひどく具合が悪いようだし、誰かが助けに来る様子もない。

クレルは穴の入り口で、聖典を抱きしめ、どうしようか悩んでいた。

ふと、オオカミ犬の耳がピクリと動き、鼻がぴくぴくしている。

フン、フンフン、フンフン

オオカミ犬が何かを察して、風上から風下に向かう臭いをさぐるように、鼻をうごめかした。

周囲を偵察している。

クレルは穴の中で、体をできるだけ丸めて、息を止めた。

犬は頭を低くして、こちらに向かってヒタヒタと歩いてくる。

ウグッ・・ゴホッ、ゴホゴホ・・

男は口に手をやり・・・吐き続けていた。

クレルが葉の間からそっと覗き込むと、犬がこちらに気が付いたようだ。

まっしぐらに走ってきて、しきりにクレルのいる穴の入り口にむかって吠えている。

ワオン、ワン、ワン、ワン
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