グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公
後任の最高神官
薄闇の迫る夕方、クレルと副校長は、サンサザール神官の執務室で向き合って座っていた。
副校長は、穏やかな年配の女性神官で、いつもクレルの事を気遣ってくれていたのだ。
「皆には、サンサザール神官様は病気で、誰にもお会いにならないと話してあります。」
副校長に呼び出されたクレルが、最初に聞かされた言葉だった。
「あなたも、わかりますね・・・
お亡くなりになったことが知られると、後継者問題で神殿内部だけではなく、外にも大きな混乱を引き起こしますから」
クレルは黙ったまま、ハンカチを握りしめてうなずいた。
「この問題は神殿の存続にも、影響を及ぼしますから」
「はい・・・」
うなずくクレルのはちみつ色の髪が揺れ、その瞳はまだ赤く痛々しい。
副校長先生は、書棚の引き出しを開けて、小さな紙の袋を出した。
「これをあなたに・・・
サンサザール神官様も、こうすることを、お望みだったと思うので・・」