グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公

クレルの仕事

<クレルの仕事>

カーン、カーン、カーン

教会の鐘で、クレルは目が覚めた。

朝の祈りの合図だ。

クレルはそばに立てかけてあったほうきを握って、教会の正門に走っていった。

ていねいに、ほうきで石段を掃き清めていく。

私は物乞いではない!

二切れのパンの仕事をするのだ。

「あら、まぁ・・」

昨日の修道女が正面の扉を開けて、小さく声をあげると、クレルは頭を下げた。

「おはようございます。昨夜はありがとうございました。だから仕事をします」

「それでは・・・まず、顔を洗いなさい。手と足もね」
 
思案気に手を頬にあてて、修道女は裏手の井戸にクレルを連れていった。


井戸脇の水桶に、手を突っ込んで顔を洗ったが、ふく布がないので、何度も手で顔をこすった。

その姿を見て、哀れに思ったのか、修道女がハンカチを渡してくれた。

「ありがとうございます」

クレルは礼儀正しく、お礼の言葉を言った。

「こちらに来なさい」

修道女の後をついていくと、教会の裏手は、食堂と厨房になっていて、スープと焼きたてパンの香りがする。

修道女はカップに熱いスープを注ぎ、パンを布に包んで、クレルに差し出した。

「食べなさい。それで、あなたの名前は?」
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