グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公
犬は甘えるように、クレルの腕に顔をこすりつけた。

「グリフォン、わかった、もういい」

その男が制止すると、グリフォンと呼ばれた犬はクレルの隣に座り、尻尾をバタバタ振った。

「確かに、私がこの娘にやったものだ。離してやれ」

男は面倒くさげに、そばにいる警察官に言った。

「それでは・・これは・・」

「盗まれたものではない」

そう言い放つと、階段を降りて立ち去ろうとした。

「グリフォン、行くぞ」

犬は、クレルと命令を下した主人の顔を、交互に見ている。

「来い!」

男が先ほどより強い語調で命令すると、犬は尻尾を垂れ気味に、主人の後をついて行った。

「おい、悪かったな、もう帰っていいぞ」

男が去り、警察官は緊張が抜けたのか、やれやれと言うように、クレルの縄をといてくれた。

「あのダリアという娘が、あの金の留め金具を売ろうとして、質屋に持ち込んでな。

あれは王族の刻印が、裏側にはいっているから、店がすぐ通報したのだ。
普通の奴らが、持てるものではないからな。」

彼は事の顛末(てんまつ)を、言い訳っぽく説明をした。

「王族の刻印・・・?」
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