グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公
クレルは、縄で縛られた手首をさすりながら聞いた。

「ああ、あのお方、リーフェスト公様は、現国王陛下の兄上に当たる方だ。
本来なら、こんな所に来るはずのない方なのだが・・・」

警察官は、指で自分の髭をねじりながら

「リーフェスト公様が、館でお前を雇うと言っていらっしゃる。
教会に戻りたいのなら、それでもいいが・・・どうするかね」

警察官の質問に、クレルははっとした。

あの時の聖典・・・あの人がもっているのかもしれない!!

「行きます!」

クレルは、息をはずませて言った。

警察官は、クレルをそのまま市庁舎の裏門に連れて行った。

「あの荷馬車に乗りな、お館まで連れていってくれるから」

食料品の配達用の大きな荷馬車が、止まっている。

クレルは、ためらうように聞いた。

「ダリアは・・・どうなるのですか?」

「おまえからもらったと、言い張っているが、どうせ盗んだのだろう。
あいつは、すりの常習犯だからな」

警察官は舌打ちして、答えてくれた。

「そうなのですね。でも、私が落としたのを拾ってくれたのかも・・・」

クレルは小さな声で言った。

彼女を、犯罪人にはしたくない・・・そう思った。
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