グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公
「それなら、一晩、牢屋で過ごして、明日解放だな。
身元保証人が来るまでは、拘束が続く」
警察官は肩をすくめ、両手をひろげて<どうしようもないな>というように答えてくれた。
「あの・・・私の身元保証人は、どなたがなってくださったのですか?」
「リーフェスト公様だ」
クレルは一瞬息を飲んだ時、馬車の御者が声をかけた。
「早く乗りな。他にも配達があるから」
「あ、はい。よろしくお願いします」
促されたまま、御者台に乗り込んだ。
野菜をたくさん積んだ荷馬車は、街の石畳の上をガラガラ、音を立てて進む。
リーフェスト公様のお館・・・どんなところなのだろう。
あの、冷たい緑の瞳の人・・人懐こい大きな犬の飼い主。
クレルはそっと、ポケットの父の遺髪に手を振れた。