グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公
「父に殴られるので・・・逃げてきました」

クレルが言うと、その女は顔をしかめて、豆の皮を床に払った。

「親に売られそうになったのか・・・」

クレルは、すぐにうなずいた。

「あんたも、いろいろ大変だった。というわけだな。」

バタン

扉が開いて、髪をしっかり固めた、フロックコートの温厚そうな紳士が入って来た。

「メリッサ、この子ですね。旦那様が連れて来たというのは」

「クレルといいます。よろしくお願いします」

クレルはあわてて、スカートをつまんで挨拶をした。

「私はこの館の執事、ハルトです」

執事はうなずいて、クレルの挨拶の仕方に満足したようだ。

「メリッサが女中頭で、料理人です。あなたは、彼女の指示に従ってください」

「私はメリッサだ」

中年女は、豆をむく手を休めず言った。

それから、痩せた女の方に、首だけむけて

「こっちはリネン担当のスー。
あと、来客担当のミアと、庭師や馬屋番もいるが、今日は帰っちまったからな。
そのうち、紹介しよう」

スーがクレルに笑顔を向けてくれたので、少し緊張がほどけた。

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