グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公
副校長は、棘(とげ)を飲み込むように、苦しそうに言った。
「最高神官様が亡くなって、すぐにこのような話をしなくてはならないのは、私もつらいのです。
しかし、神殿と領主の問題があるので・・・すぐに手を打たねばならないのです」
今度は副校長がうつむいて、自分の膝に組んでいる指先をしばらく見つめていたが
「神殿と領主の問題って・・・何のことですか?」
クレルの質問に答えず、副校長は立ち上がると、とっぷりと暮れた窓の外を見やり、燭台に火を灯した。
「あなたも知っているように、この神殿は領主たちに、多くの農地を貸しています。
その領主たちが、神殿に支払う借地使用料について高すぎると、露骨に反感を示しているということです」
神殿は現在の王国成立以前より、この地にあった。
広大な土地を所有し、神官たちが森林を切り開き、農地として開拓し、さまざまな農作物や加工品を作ってきた歴史がある。
時代とともに、農地は領主に貸し出されるようになった。
領主は農奴や小作人に作物を作らせ、その売買で収入を得て、神殿もその収入で権力を拡張してきた蜜月時代が続いた。