グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公
あの火災で、馬たちはどうなったのだろうか・・・

「ここの馬たちは、俺と親父で面倒を見ているのさ。
親父は、王宮でも指折りの調教師でさ」

ジミーは自慢げに、鼻の下をこすった。

「親父はすごく旦那様から、信頼されているんだ」

ブラックファイアーがトントンと鼻先を、クレルの肩に触れた。

「にんじんかリンゴが欲しいのね。私があげてもいいかしら」

ジミーは桶からにんじんを一本取り出し、渡してくれた。

「こいつはいい奴だよ。
これだけ立派な馬は、どこを探してもいないって、親父が言っていた」

クレルが馬の首をなでて、にんじんをやっていた時だった。

ドドドドドドッ

馬場の中で、バレットがいきなり全力疾走したのだ。

馬場の柵を、ゆうゆうとジャンプをして超え、雑木林のほうに走り去っていく。

「大変だぁ・・バレットが逃げちまったぁ。
追わないと・・・親父に怒られる!!!」

ジミーが、真っ青になって叫んだ。

「私が行く!!」

クレルは考えるより先に、体が動きそばの石垣に登った。

「この馬、借りるからっ!!」

「お姉ちゃん!無理だよ!!だめだよっ!!ブラックファイアーはっ!」


ジミーは必死に止めたが、すでにクレルはブラックファイアーの鞍に収まり、たづなを握っていた。

クレルは、バレットが走り去った雑木林のほうに、すぐに馬の首を向けた。

「行くよっ!」

ブラックファイアーに声をかけ、軽く腹をけると、すぐに馬は反応して走りだした。


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