グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公
アーレンの代わりに来た馬屋番の若い男が、二ヒヒと鼻の穴を膨らませて

「離れの館かぁ。今日は若い女が3人来るらしい。うらやましいこっちゃ」

男たちは皆、目を合わせて同意のうなずきをした。

「とにかく、酒を届けなくちゃならねぇ。誰か行ってくれるかね」

メリッサの声掛けに、それぞれが拒否の顔つきで、お互いを探りあった。

「今日は、ジミーはいねぇしな」

帰るつもりだったのに、これから一仕事をするのはまっぴらごめんだ。

皆、そう思っているのがわかる。

「馬なら、飛ばして10分程度の距離さね。誰か・・」

メリッサが、男たちをにらんで言った。

クレルは、頭の上を通り過ぎる会話と視線を気にせず、スープにパンを浸して口にいれた。

「クレル!確かお前、馬に乗れるよな」

馬屋番の若い男が、さぐるようにクレルに視線を投げた。

「それに、かなり飛ばしていたって聞いたぜ」

クレルは肩をすくめた。

バレットが逃げ出した時の顛末を、アーレンが皆に話をしたのだろう。

旦那様の大切な馬にクレルが乗り、柵を飛び越えて、バレットに追いついたのだと。

メリッサが、クレルをジロリと見た。

「話は決まりだ。お前が行きな」

クレルはわかっていた。

新参者の自分に、拒否権はない。

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