グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公
メリッサは、革袋に酒の小さな樽を詰め込んだ。

「早く行かないと、旦那様がお困りになる。」

クレルはうなずいて、ショールを手に立ち上がった。

「一番速い馬を、用意してやりな。」

メリッサは、馬番の若い男に命令した。

ここのボスはメリッサで、誰も歯向かう事はできない。

「わかった」

馬番の男は、渋々と温かく居心地のいい台所から出ていき、クレルも樽の入った革袋を受け取り、その後をついていった。

「着いたら、グリフォンが吠えるはずだから、扉の前に革袋を置いて置けばいい」

男は、焦げ茶の馬を引き出しながら言った。

「旦那様はお楽しみの最中だからな・・お前はすぐに帰ってこいや」

男は下卑た笑いを浮かべ、引き綱をクレルに放り投げた。

「一本道の突き当りだからな。迷わないはずだ」

そう言うと、男は寒そうに肩をすくめて、さっさと館に戻って行った。

クレルは、鞍に革袋を取り付け、馬の首を軽く叩いた。

「お使い、一緒に行ってね」

お楽しみの最中・・・クレルも、使用人たちの雑談の端々で聞いていた。

リーフェスト公は娼婦たち、それだけではない、男娼も離れの館に呼んでいたのだ。

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