グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公
「旦那様はそのまま、またお休みになることもあります。遅くまで読書なさっているから。

お茶を入れたら、すぐに戻ってきなさい」

「わかりました」

クレルは返事をしながらも、なぜ自分がこの仕事をするのか、疑問を持った。

これは、執事の仕事だからだ。

「早く行くんだよ。お湯が冷めちまう」

メリッサが、クレルをせかした。

クレルは長い廊下を、ワゴンを押して、リーフェスト公の寝室に向かった。

場所は知っているが、中には入った事はない。

大きな木製の観音開きの扉の前に立ち、ノックして大声を出した。

「クレルです。お茶をお持ちしました。失礼します」

そっとドアを開けると、すぐにグリフォンが走ってきて、体をくっつけるようにクレルと一緒に部屋に入った。

煙草の臭いが、鼻につく。

薄暗いが、広く豪華な部屋であることはすぐにわかった。

中央に大きな天蓋付きのベッド、四本の柱は繊細な木彫刻で飾られている。

つた模様の飾りのついた大理石の暖炉、その上に大鹿の頭部。

壁紙も意匠を凝らした、ダマスク織りの重厚なものだ。

天井は木組みがされており、一枚、一枚異なる紋章図が描かれていた。

クレルは、ベッド近くのテーブルにお茶セットを置くと、すぐにポットに茶葉を入れた。

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