グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公
「お前は、簡単に私を殺せる武器を持っている・・・と、いうわけだ」

クレルは、リーフェスト公とグリフォンを交互に見た。

「私はどうすれば・・」

混乱しているクレルに、リーフェスト公は聖典を渡した。

「そうだな。しばらくは、今の状態を維持するしかない。

お前が最高神官で、サンサザールの娘であることを知っているのは、私だけだからな。
あの時、聖典を忘れていったから、もしかしてとは思っていたが。
神殿の放火で、すすけてボロボロで出てきたし」

リーフェスト公は、グリフォンの頭をなでた。

「私もこいつに、殺されたくはない」

「あと、ジャン・エバンズ・カルートのアトリエだが、私の管理下に置いてある。
絵も全部残っている」

「ありがとう・・ございます」

クレルは聖典を抱きしめ、鼻をすすった。

それを見て、リーフェスト公は続けた。

「この国の行方に影響を与える役者は、表舞台に上がれば、殺される可能性が高い。

私もだが。お互い、死にたくはないだろう。
そうならないように、慎重な行動が必要だ」

リーフェスト公は、濃いエメラルドの瞳を物憂げに細めて、遠くを見やった。

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