グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公

クレルの新しい役割

<クレルの新しい住処>

父、オーギュスト・サンサザールの毒殺疑惑、そして自分もいつ狙われるかわからない恐怖。

リーフェスト公が敵なのか、味方かわからない。

唯一、信用できるのが、武器と言われたグリフォンだけだ。


朝、起きると頭がどんよりとして重いし、食事も喉を通らなくなってきた。

口数も少なくなり、ぼんやりとしたことが多くなった。

リーフェスト公は、辺境の領地を視察するということで、あれから姿を見せない。

グリフォンと主人のいない館は、静かだった。

ある朝、クレルが朝食の準備を、メリッサと一緒にしていた時だった。

ガシャーーン

クレルの手から、皿が滑り落ちた。

「ああ、ごめんなさい。すみません」

クレルがあわてて謝ると、

「怪我はないかい?すぐ片づけておしまい。
ここんところ、あんた、ぼんやりしているから。注意しなよ」

クレルとメリッサがしゃがんで、陶器のかけらを拾い上げていると、頭の上からよく響くバリトンの声がした。

「クレル。お前はクビだ。すぐに出て行け」

リーフェスト公が、厨房の戸のそばに寄りかかり、腕組みをして立っていた。

そのエメラルドグリーンの瞳は、冷たく見下ろしている。


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