グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公
「でも、旦那様、この子はこの間から、ちょっと具合が悪いだけで。休ませれば・・」

突然の主人の出現に、メリッサがなんとか、かばってくれたが


「仕事の最中に、ぼんやりしているものはいらない。すぐに出て行け」

リーフェスト公は言い放つと、そのまま外に出て行った。

割れた欠片を拾い集めると、クレルはメリッサに向かって頭を下げた。

「今までありがとうございます。」

「クレル!旦那様は今、ちょっとご機嫌が悪いのさ。
時間が経ったら、一緒に謝ってあげるから」

メリッサが、引き留めようとしたが、クレルは魂が抜けたように、厨房の勝手口から自分の部屋に向かった。

ここは、すでに私の居場所ではないのだ。

部屋に戻ると、ここに来た時のつぎはぎだらけの服に着替え、脱いだ服を丁寧にたたみベッドの上に置いた。

父の遺髪とグリフォンの絵を、小さな袋に入れた。

使用人専用の勝手口から外に出ると、はちみつ色の髪をゆらす風が冷たい。

秋もが深まり、木々の葉もカラカラと、風に吹かれるたびに舞い落ちていく。

「クレル!!お待ちよ」

メリッサが勝手口で引き留めたが、クレルはそのまま歩き続けた。

隣の国に行って、母の墓地に父の遺髪を埋めてあげなくては・・・

クレルは薄いショールに包んだ肩をすくめて、裏門にむかう小道を歩いた。

ワンワン、ワオン、ワン
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