グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公
彼らが大切なのは、自分にやっかいな火の粉がかからないこと、身の安全であり、神殿を利用して蓄財することなのだ。

サンサザール最高神官は、その調整に苦労していた。

へたをすれば神殿内部で対立、分裂を引き起こし、領主たちがそこにつけこんでくる。

そして、領主の後ろには、神殿の土地を狙う国王がいる。

サンサザール神官は、純粋に<祈り>を大切にしていた人だった。

神殿のために、何ができるのかいつも考え、献身していた。

だからこそ、神は彼を愛で、自分の元に早く引き寄せたのかもしれない。

神殿会議の議事録をパラパラとめくると、ほとんどが空白であり、会議が形骸化しているのが一目瞭然だった。

クレルは最高神官の座る椅子の前で、ぼんやりと考えていた。

今、父は天国で母と一緒になり、幸せなのだろうかと。

窓からは雨があがって、ペールブルーの空が切れ切れに、灰色の雲の隙間から見える。

それは、亡きサンサザール神官の瞳の色を思い出させた。


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