グリフォンの恋人・神官と王族とワンコの三角関係?・クレルとリーフェスト公

リーフェスト公の隠れ家

<リーフェスト公の隠れ家>

20分ほど走ると、山裾の森の中、山小屋風の木組みの小さな館があった。

玄関から、これまた小さな老婆が出て来て、頭を下げた。

「旦那様、いらっしゃいませ」

リーフェスト公は馬車から降り、クレルの手を取ると、老婆に命じた。

「こちらのお嬢様の世話をするために、村の女を何人か頼んでくれ」


お嬢様・・・って、クレルはあわてて言った。

「リーフェスト公様、大丈夫です。自分のことは自分でできますから」

「そうか・・それならそれでいいが・・」

クレルは馬車から降りると、周囲を見回した。

リーフェスト公は王族だが、使用人も最低限しかおかない主義らしい。

この館は、御者の中年の男と、その母親だけが使用人として仕えている。

御者は、荷物を馬車からおろして

「旦那様、お嬢様のお部屋は、客間に準備してあります」

黒いスカーフを巻き付けた老婆が、しわがれた声で、クレルに頭を下げた。

「マーシャと言います。御用を言いつけてくださいませ」

クレルも頭を下げた。

「マーシャさん、私、クレルといいます。よろしくお願いします」

「それでは旦那様、お茶の準備をいたします」

マーシャは腰を曲げて、杖をついてゆっくり歩く。

クレルとグリフォンは、後について館に入って行った。

そこは厨房というより、台所と言った方がよい場所だった。

メリッサはきれい好きで、厨房をピカピカに磨いたが、老婆は目が悪いせいもあるのだろう。

ほこりっぽく、何もかもが、薄汚れている感じがする。

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