柩雨夜 ―終わらぬ梅雨、願わくば君に愛と枷を―
     *
    ***
     *


 どこに行きたい?
 星の見えるところがいいわ。いつか約束したでしょう? それから、オムレツ。
 ……おむ、れつ?
 あの子も、あなたに似てオムレツが大好きだったの。小さい頃はいつも作ってたから、昔よりずっと上手になったのよ。また作ってあげるね。
 ……うん。
 ふふ。なに泣いてるの?


     *


 どこに行きたい?
 さんざん待ったのよ? 兄さまが傍にいてくれるなら、もうどこでも。
 ……怒ってないのか?
 え?
 いや、なんでもない。
 なによ、変な兄さま。ねえ、私、たくさん待ったわ。埋め合わせはちゃんとしてくださる?
 ……ああ。
 ふふ。なに泣いてるの?















『泣かないで。これからはもう、ずっと、一緒よ』















〈最後の六月二十五日/了〉
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