御曹司ですが、日本で恋活します


 ジンさんは私をちゃんと見ると興奮気味にそう言った。
 絶対、あの日本人形を思い出してる。
 私はちょっと複雑な気分になったけれど、でも、大きな目をクルクルさせて喜んでいるジンさんを見るのは嬉しかった。

「ここちゃん、写真撮ってもいい?」

 私は恥ずかしかったけれど、小さく頷いた。
 公園のシンボルタワーとなっている大きな木の前で、私はジンさんのカメラに向かってポーズを撮る。
 どうしちゃったの?私みたいな変な気分だけど、何だか楽しい。
 そして、新米のカメラマンみたいに慌ててパシャパシャ撮るジンさんは本当に可愛かった。


「ジン君、好きなだけ食べていいからね。
 今日はジン君のためにいつもよりご馳走が多いんだから」

 今ではジンさんを嫌いな人はいない。
 というよりめちゃくちゃ人気者だった。

「日本のお祭りってこんな感じなんだ…
 ここちゃんは可愛い着物してるし、本当最高だよ」

 もう何度もこれは浴衣ですって教えてるのに、全く覚えてくれない。


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