辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
「ようこそおいでくださいました。では、さっそく儀式を始めましょう」
でっぷりと太った司祭は、父より少し年上だろうか。灰色の混じった髪を丁寧に撫(な)でつけている。
「ああ、頼む。有用なスキルを授かるように頼むぞ」
鷹揚(おうよう)な口調で父は返すが、スキルを決めるのは創世神だ。
司祭に言っても、どうにもならないだろうに。
教会には、十日に一度礼拝に訪れるのが辺境伯家の決まりだ。だから、トーリも教会には何度も訪れたことがあった。
入口を入ると、左右にベンチが並んでいる。ここは、一般市民が儀式の時に着席する場所だ。それから、前の方には、貴族達の席。二階の左右には、劇場のボックス席のように王族や高位貴族専用の席がある。普段はトーリも二階の席にいるのだが、今日はそのまま正面にある創世神の像の元へと案内された。
像の足元には、水を張った水盤がある。水盤の表面には、たくさんの花が浮かべられていた。まだ生き生きとしているから、今朝ここに入れられたばかりだろう。
「では、儀式を始めましょう……皆様、目を閉じてください」
儀式を始めると口にした瞬間、司祭の声がわずかに変わった。
でっぷりと太った司祭は、父より少し年上だろうか。灰色の混じった髪を丁寧に撫(な)でつけている。
「ああ、頼む。有用なスキルを授かるように頼むぞ」
鷹揚(おうよう)な口調で父は返すが、スキルを決めるのは創世神だ。
司祭に言っても、どうにもならないだろうに。
教会には、十日に一度礼拝に訪れるのが辺境伯家の決まりだ。だから、トーリも教会には何度も訪れたことがあった。
入口を入ると、左右にベンチが並んでいる。ここは、一般市民が儀式の時に着席する場所だ。それから、前の方には、貴族達の席。二階の左右には、劇場のボックス席のように王族や高位貴族専用の席がある。普段はトーリも二階の席にいるのだが、今日はそのまま正面にある創世神の像の元へと案内された。
像の足元には、水を張った水盤がある。水盤の表面には、たくさんの花が浮かべられていた。まだ生き生きとしているから、今朝ここに入れられたばかりだろう。
「では、儀式を始めましょう……皆様、目を閉じてください」
儀式を始めると口にした瞬間、司祭の声がわずかに変わった。