辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
 薬草園長からこれ以上は話を聞きだせそうにない。ここでいったん話は終えることにして、次の庭師を呼ぶ。
 それからは、似たような証言の繰り返しだった。どの庭師も、毒草の混入には気づかなかった。もちろん、現在薬草園の中にある薬草から毒草を取り除くことはできるとそればかり。

(精霊達に協力してもらったら、毒草を完全に排除することはできるんだろうけど……)

 トーリは、ラウガルトが庭師達から話を引き出そうとするのを側で見つめていた。話を聞き終えたら、薬草園から毒草は撤去しよう。
 だが、毒草をそのまま枯らしてしまうのは気の毒だ。レーケ達が蜜を有効活用してくれると言うから、中庭に移動させよう。
 状況が少し変わったのは、まだ正式に庭師にはなっていない見習いの少年の番が来た時だった。彼は、最後に話を聞くことになっている。

「薬草園に毒草が紛れ込んでいるのには気づかなかったのだな?」
「すみません、まだ、採用されたばかりなんです、俺」

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