辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
「こちらからも薬草園長を揺さぶりましょう。それから、少年の言っていた貴族に該当する者をリストにしなければ」

 ここまで来たら、あとはトーリにできることはない。
 大人とキヴィにお任せすることにして、いつもの日課――午後の体力作りである――に戻ることになった。

 ラウガルトの行動は速かった。その日のうちに、薬草園長に揺さぶりをかけたそうだ。
『薬草園長と貴族の繋がりについて語った者がいる』

 ラウガルトは、薬草園長にそうほのめかしただけ。だが、薬草園長はうろたえた。
 もともと、そんなに頑丈な精神の持ち主というわけでもなかったのだろう。ほのめかされたその夜のうちに、薬草園長に毒草を渡してきた貴族の屋敷に駆けこんだらしい。
 その貴族は、ラウガルトが作ったリストにばっちり乗っていたという。
 どうしても伝聞の形になってしまうのは、ラウガルトが貴族の屋敷に乗り込んだ時、トーリはすやすやと夢の仲だったからだ。
 犯人が捕縛された翌日。
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