辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
 一度に何匹の動物や魔物と契約できるのか、どのぐらい強力な個体と契約できるのかは、それぞれスキルの持ち主によって違う。
 だが、強力な魔物と契約できれば、充分辺境伯家の役には立てる。トーリはそう思っていたけれど、父の判断は違うようだった。

「テイムだと!」

 司祭の言葉が信じられないというように、父が声を張りあげる。

「信じられん。魔物を使うなんて、我が家には不要な能力だ」

 そう?と問いかけようとして、トーリは口を閉じた。本物の五歳児ならば、素直に問いかけてしまっていたかもしれないが、成人した魂が、これ以上父の機嫌を損ねるなと警告している。

「魔物なんて嫌ね。けだものくさいのでしょう? そんなもの、我が家に入れるわけにはいかないわ」

 まだなんの魔物とも契約していないのに、ハンカチを鼻に当てた母は、しっしとトーリを追い払うような仕草をした。

(これ、本物の五歳児だったら傷ついてたぞ……!)

 魂は成人していても、今のトーリはしっかり傷ついていた。両親に、こういうところがあるのはなんとなく予想はしていたが、予想していたからって傷つかないわけではない。

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