辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
「いつか、トーリ君に会える?」
「トーリ殿は、まだ勉強が忙しいからな」

 というのも嘘ではない。
 トーリの読み書きの水準は非常に高い。計算能力もある。幼くて頭が柔らかいからか、歴史など覚えるべきこともすらすら覚えているようだ。
 それに、本人も素直だから、与えられた知識をぐんぐん吸収していく。ほどほどに予習もしているようで、家庭教師達の教師魂に火をつけてしまっているのだ。

「私も! 私もお勉強を頑張っているのよ」

 ラウガルトに抱き上げられているエルヴィは、眠気を覚えているらしい。主張する声が、だんだん小さくなっていく。

「ああ、エルヴィは頑張っているとも」

 移動している間に眠ってしまったエルヴィを、そっと寝室まで運んで横たえる。
 本来、子供はこうやって遊んで学んで寝るべきだ。トーリは、あらゆるものを背負い過ぎている。
 やはり、近いうちにリュディアに進言しよう。
 眠るエルヴィの額に口づけながら、ラウガルトはそう決めた。
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