辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
 レーケは、群れの様子を見に薬草園の方に行っている。そろそろ、蜂蜜を瓶詰めにした方がいいらしい。メディックビーの蜂蜜は、それだけで滋養強壮効果が非常に高い。

(一度、開拓村に戻りたいなぁ……)

 順調に発展していると報告を受けている。
 とはいえ、実際に見て回ったわけではないし、ラプハート家との小競り合いも時々起きていると聞く。
 村長とそのあたりをじっくり話し合う時間を一度作らねば――なんて考えながら歩いていた時だった。
 トーリの側にいたガイストが、不意にギャウン! と悲鳴を上げる。

「ガイスト!」

 トーリが叫んだ時には、ガイストは唸りながら地面を転げまわっていた。

「どうしたの?」

『友よ、逃げろ! これは、我の鼻を駄目にする薬だ!』

「レーケ! キヴィ! ガイストを助けて!」

 と、叫んだ次の瞬間。

「わあ!」

 トーリの身体は、空高く持ち上げられた。首をひねって背後を確認してみれば、大きな鳥のような魔物がトーリの身体を掴んでいる。
『坊主!』

「ガイストをお願い!」

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