辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
「そなたが作ってくれた時と同じ味か?」
「たぶん」
リュディアも自分のカップに口をつけた。
以前、眠れずにいるリュディアにトーリがホットミルクを持って行ったことがある。メディックビーの蜂蜜を入れて少し甘くして。
しばらく、二人は黙ってホットミルクを飲んだ。急かすような空気は、どこにもない、穏やかな時間が流れる。
「陛下、なぜ、今夜来たんです?」
「ラウガルトから聞いた。今日、顔色が悪かったと」
「……そっか」
「あの者は、口数が少ないくせに、報告すべきことは絶対に忘れないんだ」
トーリはくすりと笑った。リュディアも、口の端をわずかに持ち上げる。
たしかにラウガルトはリュディアを裏切った。そして、彼女はそれを許している。今の発言から、それがトーリには伝わってきた。
「トーリ……帰りたいか?」
「え?」
「ラプハート家のことが、そんなに気になるのなら帰ってもよい。そなたには、そなたの居場所を選ぶ権利がある」
それは、思いがけない言葉だった。まさか、リュディアがそんな風に考えてくれているとはトーリもまったく考えていなかったから。
「たぶん」
リュディアも自分のカップに口をつけた。
以前、眠れずにいるリュディアにトーリがホットミルクを持って行ったことがある。メディックビーの蜂蜜を入れて少し甘くして。
しばらく、二人は黙ってホットミルクを飲んだ。急かすような空気は、どこにもない、穏やかな時間が流れる。
「陛下、なぜ、今夜来たんです?」
「ラウガルトから聞いた。今日、顔色が悪かったと」
「……そっか」
「あの者は、口数が少ないくせに、報告すべきことは絶対に忘れないんだ」
トーリはくすりと笑った。リュディアも、口の端をわずかに持ち上げる。
たしかにラウガルトはリュディアを裏切った。そして、彼女はそれを許している。今の発言から、それがトーリには伝わってきた。
「トーリ……帰りたいか?」
「え?」
「ラプハート家のことが、そんなに気になるのなら帰ってもよい。そなたには、そなたの居場所を選ぶ権利がある」
それは、思いがけない言葉だった。まさか、リュディアがそんな風に考えてくれているとはトーリもまったく考えていなかったから。