辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
ラウガルトは固まり、メモを取っていた手が止まった。トーリが見上げたリュディアの表情は変わらないけれど、声音に苦く重いものが混ざっている。
『……調べてみよう。ただ、あやつは土の少ないところに潜んでいるようで、儂らの目が届きにくい』
「それでかまわない。わかる範囲で頼む」
たとえば、船に乗って海に漕ぎ出していたとしたら、ノーム達には探しようもない。
『承知した』
トーリの通訳で会話を終えると、キヴィはそのまま床に潜って姿を消した。
執務室に残ったのは、三人だけになる。
(アルヴァリクかぁ……)
追放されたリュディアのかつての婚約者。グラス公爵家の長男。リュディアがその名を自分から口にしたのは、トーリの記憶では初めてだった。
「グラス公爵家が怪しいって思ってたんですか?」
「まあな。叔父上が何を考えるかは……」
「そっか……」
グラス公爵は、先代皇帝の弟だ。リュディアが後継者とならなければ、彼自身が皇帝となった可能性もある。
おそらくよく知っている相手だけに、彼の取りそうな行動が読めてしまうのだろう。
『……調べてみよう。ただ、あやつは土の少ないところに潜んでいるようで、儂らの目が届きにくい』
「それでかまわない。わかる範囲で頼む」
たとえば、船に乗って海に漕ぎ出していたとしたら、ノーム達には探しようもない。
『承知した』
トーリの通訳で会話を終えると、キヴィはそのまま床に潜って姿を消した。
執務室に残ったのは、三人だけになる。
(アルヴァリクかぁ……)
追放されたリュディアのかつての婚約者。グラス公爵家の長男。リュディアがその名を自分から口にしたのは、トーリの記憶では初めてだった。
「グラス公爵家が怪しいって思ってたんですか?」
「まあな。叔父上が何を考えるかは……」
「そっか……」
グラス公爵は、先代皇帝の弟だ。リュディアが後継者とならなければ、彼自身が皇帝となった可能性もある。
おそらくよく知っている相手だけに、彼の取りそうな行動が読めてしまうのだろう。