辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
「村長さん、開拓村がすごいことになってますね!」
「領主様のおかげ、ですよ」

 村長の夫人が、夫の隣で頭を下げた。彼女の後ろには、見慣れない顔の人々も並んでいる。この一年で移り住んできた人々だろう。
 リュディアが馬から降り、それに続いてトーリも地面に足をつけた。途端に、ガイストがトーリの横にぬっと現れる。
『友よ、この村の土は気持ちがいいな』

「そうだね。キヴィ達が丹精込めたから」

『うむ。儂の仲間達も喜んでおる』

 ガイストとキヴィが久しぶりに声を交わしている。その様子を見たリュディアが、横からひそかに耳打ちしてきた。

「二人は何を話している?」
「土が気持ちいいって」
「……なんと平和なことか」

 口元をほころばせたリュディアは、村長夫婦の方に向き直る。そのまま視察の挨拶が始まり、一行は村長の屋敷へと案内されることになった。
 領主館は、前回来た時よりさらに手が入っていた。
 館の前には、村の子供達が育てているらしい花壇があった。メディックビー達が気に入りそうな花が、ちゃんと選んで植えられている。

「誰が教えたんだろう」
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