辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
「……お待たせいたしました、領主様」

 やがてやってきたのは、村長と思われる初老の男性だった。彼の服も、何度も修繕した形跡が見られる。

「……僕、トーリ。テイムスキルを持っているから、魔物と契約できるよ。食べ物集めぐらいなら、手伝えると思う」
「それはそれは」

 トーリを見る目は、なんだか孫を見ているようだ。実際、村長の子供というより孫の方が近い年齢だろう。

「えっとね、こちらは僕の相棒のガイスト。彼の群れが、村の周囲を守ってくれるよ! それからこちらは馬のアンジェ。とても優しいお姉さんなんだ」

 何が違うのか、アンジェとの間に絆はできた気はするけれど、ガイストとのようにしっかりとした会話が交わせるわけではない。なんとなく彼女の言いたいことが伝わってくるだけだ。

「そうですか……ですが、領主の館というのはございませんで。失礼ながら、我が家に同居していただくことになります」
「その方がいいと思うよ。僕、自分でご飯作るの大変だしね」

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