辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
「僕の領地、全住民三十人なんですよね。それで、帝国の軍に対抗しろって無理な話でしょ。だいたい、帝国がこちらに攻めてきたのだって、ラプハート辺境伯が魔物の間引きを怠ったからですよね。魔物討伐と見せておいて、ラプハート辺境伯領を占領するつもりでしょう?」
「なぜ、それを?」

 リュディアは、トーリの言葉に興味を持ったようだが、まだ信じていない様子でトーリをまじまじと見ている。

「僕の仲間は、情報収集が得意なんですよ。僕を部下にしてくれたら、陛下のお役に立てますよ」

 と、トーリは邪気のない笑みを振りまいておく。
 それでも二人とも動く気配がなかったので、上着のポケットに入れていた三枚のカードを取り出した。

「このカードには、陛下が知りたいと思っている情報が書かれていますよ。さあ、好きなカードを選んでください。書かれている情報について教えますから」

 トーリとしては、キヴィの情報収集能力を示すには、こうして見せるのがいちばん速いと思っていた。
 若くして即位したリュディアを侮り、不正を働いたり、リュディアをその地位から引きずりおろそうと暗躍している者も多い。
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