辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
 と、トーリの側にいるガイストが言う。彼はすっかりくつろいでいるようで、長々と身体を伸ばして横になり、尾だけを左右にぱたぱたと振っていた。

「帰れるけどやめとく。僕が勝手な行動を取れば、陛下を困らせてしまうかもしれないしね。レーケとキヴィはどうする?」

 レーケは飛んでいかねばならないが、キヴィは地面に潜れば比較的短時間で村まで戻れるらしい。精霊なので、そのあたりはどうにでもなるのだろう。
『私は、坊やと一緒にいるわ。群れの方は、任せても大丈夫ですからね。庭園に巣を作ってもいいのであれば、薬を作るのだけれど……』

「陛下に聞いてみるね」

『儂は、このままここにいる。ここにいなければ、坊主の魔力はもらえないしな』

「そっか。キヴィがそれでいいなら、僕も問題ないよ」

 帰ってもいいよとは言ったけれど、トーリとしても皆が一緒にいてくれた方が心強いのは本当だ。
 リュディアにお願いしたら、レーケの願いはあっという間に叶えられた。表側の庭園は、訪れる者が多いから難しいが、中庭ならば皇帝一族のためだけに設けられているので問題ないという。
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