フェイク・シークレット 〜自分を守るために〜
「もしかしてだけどさ、涼って相当勉強苦手?」
「……うん」
私は目の前のテストをざっと見た。
一応持ってきてと言っておいたから、持ってきてくれたみたい。
……でもこれはさすがに……。
点数は、数学12点、国語30点、理科18点、社会28点と国語以外すべてが赤点のテストだった。
……えっと、どこから教えよう?
これは……見ておいたほうがいいかもしれないな……。
「毎日、学校終わり、ここで勉強できる?」
「……木曜以外なら」
「うん、頑張ろっか?」
「……はい」
「涼は国語が得意なんだね、それも暗記系」
「そう!暗記系だけは得意」
「じゃあ数学も暗記として見てみたらどうかな?」
「……暗記として?」
「うん、例えば、何か計算する方法とか、平方数の計算結果とか」
「……なるほど?」
──────
──(省略)
「だよ。今日は終わり!」
「ふぅ……ありがとう」
涼の集中力はすごかった。
長く、深く続いてた。
教え甲斐があったなー。