フェイク・シークレット 〜自分を守るために〜
「ごめん、帰る」
「待って!!」
大きな声を出した私に涼が目を見開いている。
「お願い、待って……!!話したいの」
「……分かった」
よ、かった……。
「座って」
「うん」
私は涼を座らせた。
そして、体を涼の方に向けた。
「涼」
「なに?」
涼はちょっと不機嫌。
声が怒ってるから。
「私ね、涼に秘密を隠してた」
「…………知ってた」
「私は深森グループの娘つい最近、両親が……死んじゃったの」
「……うん」
「それでも、気持ちをなるべく切り替えた。過去は後悔しても、仕方がないことがあるから」
「……」
「私は癌だった」
「え、だった?」
「そう、治ったの」