【完】その黒曜、あまりに気高く、あまりに最狂
「悪いけどさ、うちのレイさんは誰の指図も受けないし、誰のモノにもならないよ。お前じゃ一生かかっても、あの気高きお嬢様は落とせないぜ?」


「ハッ、ますます気に入った。楽しみにしとけよ、三浦」


神代はそれだけ言うと、気絶した部下を蹴り起こし、闇の中へと消えていった。
静寂が戻った高架下。颯太は地面のバッグを拾い上げると、いつものチャラい笑顔に戻って高橋に手を差し伸べた


「よっと。大丈夫、高橋くん? また巻き込んじゃってごめんねー」


「あ、ありがとうございました……。あの、颯太先輩……」


高橋は自分の差し伸べられた手を見つめながら、悔しさで拳を握りしめた


(また守られた。俺が弱いせいで、ミオさんや颯太先輩に迷惑がかかる……。俺も、変わりたい……!)


少年の中に、小さく、しかし確かな覚悟の火が灯った瞬間だった。

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